■新栄養週期栽培法 | |||||||||
1)はじめに 2)栄養週期栽培法 3)栄週の再現性 4)問題点(苦土 5)問題点(土壌) 6)問題点(尿素) 7)新栄週の命名根拠 新栄週の理論体系 1)ソースシンク理論 2)人間と作物 3)人間と作物2 4)栄養と分化生長) 5)分化と肥大生長 |
4、栄養成長と分化生長 1)植物の分化 栽培や育成を鑑みる場合の植物と動物の最大の違いは、分化があるということに尽きます。 ※分化 〔名〕単一のものが内部で分かれて、複雑なものに発展変化していくこと。 人間や動物なども受精から体躯の形成で多く分化を繰り返していますが、誕生からは、成長により大きくなることはあっても、腕の脇から新たな腕が出てくるようなことはありません。 植物は常に成長点や茎葉の分岐に新梢を出現させたり、花芽を分化させます。 この事実は。最高の生育を実現するためには、どうしても理解しなくてはいけない概念と成ります。 最高収量の最初の概念は、分化が沢山行われているかに架かっており、水稲で言う茎葉の分決による、稲穂数の数量が籾数を左右しますので、分化数が重要と成ります。 また、果菜類などでは、トマトの一花房あたりの花数が最終的な収量に大きな影響を与えることになり、最高収量は分化をいかに行わせるかということになります。 新栄養週期栽培法を確立するためには、従来の用語を変更する必要があり、この2ヶ月近く更新を怠っていたのも、その用語をどのような哲学から鑑みるべきかで悩んでしました。 平成25年新年において、トマトの黄化葉巻病を改善できたことから(後に詳細を書きます)生長点へのソース生産物の再転流の分配量により病害の抑制が行われることが確認でき、分化への再転流と、果実肥大への再転流を分けて鑑みる必要が認識できました。 従 来 用 語 新 栄 週 栄養生長 → 分化生長 樹態酸度 酸 性 生殖生長 → 肥大生長 樹態酸度 アルカリ性 2)ハウス栽培 栄養生長は、現在でも一般的なプロ農家の用語として利用されておりますが、意味としては栄養生産機関である茎葉を成長させる期間であると認識できます。 農産物の生長や繁茂を説明するために、果菜類、葉菜類、根菜類、果樹、花卉をそれぞれ説明すると大変ですので、植物学者の得意なシロイヌナズナで説明するほうが科学者的ですが、その作物を全く知りません 経営農業の為の最高収量を目指すページですので、ここはやはりトマトで説明することが一番懸命で、水稲、ブドウなどで説明したいところもありますが、新栄週がもとめるべき内容は、一作に一果実(果房)を収穫する作物は、栄週で解説されており、苦土使用の時期などを明確にするだけで、十分な収量を達成できます。 しかしながら、トマト、キュウリ、イチゴ、ナス、ピーマンなど連続的に収穫を行っていく作物に対して、その栽培期間の革命により、6ヶ月以上の収穫を連続的に行うことが出来るようになり、70年前には、実在しないシステムが一般的と成っております。 ハウス栽培の実現は、反当1000万円以上の収益を実現できる方法としてこれからも農業の花形で、水耕栽培、土耕栽培、有機栽培などどのような栽培方法によっても収益性を確保できる、すばらしい農業システムと成っております。 その先進性は、オランダ農業に代表され、水分、温度、湿度、照度まで制御し、トマトで反当90トン、キュウリ65トンを実現し、低価格の農産物単価でも十分な収益を実現できているようです。(実際には補助金でサポートされている) そのシステムを我が国では産官学をあげて導入を急いでおり、大手メーカーが千葉大学の提唱の基、反当50トンをトマトで実現すべく、各種システムを導入し、平成12年度に一部メーカーが50トンを実現したようです。 秋定植の促成栽培において、25段の収穫で5果房、190gであれば、950×25×2100=49.8トン収穫できます。 50トンは夢の成績らしいですが、40トンをとりあえず実現できる農業を高価なシステムを利用することなく達成することが、最高収量の目的であります。 3)栄養生長と分化生長 栄養生長とは、発芽後に次々と分化する茎葉の展開について理解しやすい用語で 栄養を受け取って生長を続ける状態を指していますが、子葉および下葉(ソース)で生産された同化養分(栄養)を新たな茎葉に供給され生育を続ける状況であり、動物が母体及び卵内で各期間を分化成長させている状況と同じであります。 栄養生長は、農業界では常識的な用語になっておりますが、水稲やブドウでは、分けつ、新梢、花芽分化など栄養生長の一言で説明できますが、トマトキュウリなどは、収穫がはじめる前までは栄養生長で説明できますが、生殖生長が連続的に同時に発生している収穫期では、適切に説明することが出来ないと思われます。 栄週で説明される、栄養生長は人間で言えば躯体の大きさと各器官の形成(生殖器官)が達成されるまでの器官を栄養生長期としており、水稲、果樹などは、茎葉の一定の繁茂と、花芽の形成までの直前までを栄養生長と言わしめ、中間態である交代期を経過後、果実の肥大(シンク)にすべての養分(ソースから)を供給する生長を、生殖生長と説明できますが、この現象の適切な生長は、茎葉の繁茂が終了をする状態を示しており、水稲の葉もブドウの茎葉も、それ自体の葉色の維持だけで十分であり、それが大きくなったり、二次伸長で新梢が伸びてしまう現象を良しとしておりません。 しかしながらトマトは、ソースシンク単位での栄養生長と生殖生長を続けておりますが、上記の生長である動物と対比して栄養生長を説明すると、屁理屈のように聞こえますが、次々と腕や頭がいくつも現れてくることを説明せざるを得ず、栄養生長と説明するには、やはり問題があると提唱したいと思います。 動物も一定の形態が母体及び卵内で形成されるまでには、単細胞の卵子から分裂を繰り返し、分化を達成し各器官を形成しております。 植物の茎葉や花芽の増加は分化の繰り返しであり、躯体の一定の大きさ、その後のトマト、きゅうりなどの連続的な生長はすべて ” 分化 ” により生長しており、これを ” 分化生長 ” と称するべきと認識しております。 水稲、果樹、根菜などはない概念でありますが、交代期を変わりに、分化生長と称するべきと思われます。 播種、萌芽 茎葉繁茂 花芽分化 果実肥大 栄週 栄養生長 交代期 生殖生長 新栄週 栄養生長 分化生長 生殖生長 肥大生長 トマト、キュウリ、イチゴなど 播種、萌芽 茎葉繁茂 花芽分化 果実肥大と新梢分化、花芽分化 栄週 栄養生長 交代期 生殖生長?(説明不足) 分化生長 新栄週 栄養生長 分化生長 同時進行 肥大生長 つまり、栄養生長と生殖生長では、連続的に茎葉分化と花芽分化と、生殖生長(果実肥大生長)の生育性を適切に説明できない点に問題があるのです。 トマトの10段花が分化しているときに、生殖生長の一語で説明することは困難で、下部の果実肥大は、一見生殖生長の様でありますが、果実を肥大させているだけで、茎葉の最上部に位置する生長点では、果実の肥大と全く関係なく生育しているのであり、同一の生命体でありながら、全く違う意思で生長しているのであります。 ソースで生産された同化養分を、シンクである果実に向かわせるか、別なシンクである生長点の新梢分化、花芽分化に向かわせるかの適切な分配を行うことが、連続的な収量を成り疲れなく行わせるために必要不可欠な理論であり、その概念の構築及び理解が、連続的な栽培の果菜類の収量を決定つける要因となるのです。 適切なバランスで生育させることが、その達成に必要でありますが、果たして何のバランスなのでしょうか、 窒素、リン酸、カリウム、石灰、苦土のバランスなのでしょうか、既に答えは明確になりましたが、その前に生殖生長に対する肥大生長を説明する必要があります。 ただ、現在までに(2013年1月24日)肥大生長は、文字として美しくありませんので、違う用語を模索しております。 5)分化と肥大生長 に進む |
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